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施餓鬼について

餓鬼界で苦しむものに施(ほどこ)し供養する法要の事をいいます。
餓鬼界は、強欲で嫉妬深く、貪りの行為をしたものの集まる世界です。餓鬼界にいるものはその報いによって常に飢え苦しんでいます。

施餓鬼のもとになっている、救抜焔口陀羅尼経(ぐばつえんくだらにきょう)というお経があります。

お釈迦さまのお弟子さんの阿難さんが瞑想していたところ焔口(えんく)という餓鬼があらわれました。
焔口は阿難さんに餓鬼界に落ちること宣告します。ただし、餓鬼界にいる全ての餓鬼に飲食を施せばその難を逃れられると告げます。
途方もないことに困った阿難さんは、お釈迦さまに助けを求めます。
お釈迦さまは阿難さんに特別な餓鬼供養の作法を伝授します。これによって阿難さんはこの難を逃れました。
施餓鬼のときに普段の法事と違った飾り付けや経文を読むのはこのためです。

阿難さんは自分のためでなく餓鬼に施し餓鬼を供養することによって自らも救われました。
ついつい自分の利益にとらわれてがちですが、誰かのために明かりを灯せば自分の周りも同じように明るくなります。
利他的な姿勢を教えてくれる仏事です。