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綿帽子の由来

祖師といえば日蓮聖人、日蓮聖人といえば綿帽子、吾が日蓮宗では祖師像(日蓮聖人像)に綿帽子をおつけする慣わしがあります。

なぜ、おつけするようになったかと申しますと、日蓮聖人小松原法難に由来します。小松原で東条景信の襲撃をうけた日蓮聖人は額に傷をうけました。傷から流 れる血を小川や井戸の水で洗いながら、岩高山の洞穴に身を休めているとき、通りかかった老婆のおいちが自分のかぶっていた真綿を差出し「傷口に風を当てて は痛みまする。どうぞこれで寒さをおしのぎ下さい。」と差上げました。その時額にのせた綿は、血潮で赤くそまったといわれます。これが、お祖師さまにおつ けする綿帽子の由来です。

おつけする時期は、小松原法難会(十一月十一日)から、立教開宗会(四月二十八日)が適当です。又、下から赤・紫・白の三色の綿 帽子は聖人眉間の傷から出た血の色を表しています。

「日本国の持経者はいまだ此の経文にはあわせ給わず。唯日蓮一人こそよみはべれ。『我不愛身命 但惜無上道』これなり。されば日蓮は日本第一の法華経の行者也。」

綿帽子を通して、聖人が七百年の時間、空間を越えて「法華経を体で読む生活をしているか」と呼びかけられています。