お寺紹介 お坊さんの活動 センター報(栴檀) 教え ここが知りたい
TOPここが知りたい>厄年・厄除けについて

ここが知りたい

厄年・厄除けについて

厄年、一口で言うと、人の一生のうちで、大きな厄病や災難に遭う恐れの多い年齢をいう。古来、文献によって多少の相違があるが、俗に男性は、二十五歳・四十二歳・六十一歳、女性は、十九歳・三十三歳・三十七歳・六十一歳をいう。

ことに男性の四十二歳、女性の三十三歳を大厄といい、一生のうちで最も注意しなければならない年齢とされている。尚、その前後を 前厄・後厄といい、三年間恐れ慎む風習がある。

厄年は古来よりあり、人生の節目や曲がり角として、いろいろと重要な意味がある。

日蓮聖人のお言葉にも「三十三の厄は、転じて三十三のさいはひとならせ給うべし」
とあり、日蓮宗で行う「厄払い」の修法祈祷はすべてこの意に基づいて行われるのである。

人生の節目・曲がり角とは、男性の二十五歳・女性の十九歳は、肉体的にも精神的にも完成期であり生活の環境も変化する。また、男性の四十二歳は、社会的 地位も財力も安定する年齢で、人生の坂道を上って峠に立つ時期であり、気持もホッと安心し、ともすれば気も緩みがちになりやすく、病気にもかかりやすいと される。

また、女性の三十三歳は、子育てにおいて手のかかる時期が終わり、気も緩みがちになる。(現在は少し年齢のずれがあるようではあるが)ある医学博士は、 本の中で「なぜ女性の三十三が厄年なのか、年齢のふし・心身の変化・曲がり角・病気・死亡・・・あらゆる面から検討を重ねて行くうちに、これがガンと深い かかわりがある事に気がつきました。三十代前半が、ひとつの大きな節目になっている。そして女性の場合目立つのが乳癌と子宮癌です。すくなくとも現代医学 の目からすれば、乳癌・子宮癌の発現年代に対する警告として、三十三歳を女性の厄年として、少しもおかしいことではないように思います。」更に、男性の四 十二の大厄については、〝四十がったり〟という言葉どおり、生殖機能が衰え、老眼がはじまり、白髪とはげが増えて、初老の現象が発現して来ることがあげら れている。体制社会の歯車の一つとなって生存競争の中で油をきらして、きしみをあげている中年の夫が四十二歳の大厄であり、育児が一段落して生活の中に安 住しはじめた中年の主婦が三十三の大厄に当たるのである。

以上のように、人生の節目や曲がり角を無事に過ごせるように、修法・祈祷するのが厄払いである。
尚、男子十歳・女子の十歳・十二歳を加える場合もある。